健康な歯のために(3)

入れ歯・差し歯をお考えの方へabout dentures

画像:ノンクラスプデンチャーと通常の部分入れ歯

費用が一番気になりますね

入れ歯や差し歯でまず気にされるのは「費用」でしょう。「入れ歯を作るのに何十万円もかかった」といった話を聞いて、二の足を踏んでいる方もいるかもしれません。言われるままに入れ歯にして、後で目の玉が飛び出るような費用を請求されるのでは?……と心配する人も少なくないと聞きます。

 

当院は患者さんの意に反する治療はしません。費用にかかわらず、患者さんに治療の方針を説明し、ご納得をいただいた上で施術を開始します。疑問があれば丁寧にお答えしますので、遠慮なくご相談いただければと思います。

 

ノンクラスプデンチャーの装着モデル

保険治療と自費治療は何が違う?

健康保険(各種医療保険)が適用される治療と全額自費負担の治療の違いは、治療の方法と材質の違いです。

 

例えば、入れ歯は健康保険でも作れますが、インプラント(人工歯根)でセラミック(陶材)の歯を埋め込むと、全額自己負担になります。
差し歯は、保険が使える差し歯と、使えない差し歯があります。保険適用の差し歯は、コンポジットレジン(硬質レジン)という樹脂で出来ています。十分な硬度がありますが、変色しやすく耐久性も今ひとつなのが難点です。一方、自費治療になるセラミックの差し歯は、質感が本物の歯に近い上、変色しにくく、耐久性にも優れています。
入れ歯は、保険で作れるタイプは、金属バネを残った歯に掛けて義歯を支えます。機能は十分ですが、見た目と装着感は、全額自費の「ノンクラスプデンチャー」(金具のない入れ歯)にかないません。

 

ゴールドによる処置のいろいろ「どの歯を治すか」でも違いが生じる場合があります。コンポジットレジンの差し歯は、前歯と糸切り歯は保険の対象ですが、小臼歯への使用は認められない場合があります。制度上の決まり事ですが、患者さんには「同じ素材なのにどうして?」と理解しづらいかもしれません。

 

何を優先させるか考えましょう

端的に言って、保険適用の入れ歯や差し歯より、値が張る自費の入れ歯・差し歯の方が、見た目も機能も格段に優れているのは確かです。ゴールドは審美的にも機能的にも補てつ素材の最高峰ですし(金色は目を引く色ですが、口の中では意外に目立ちません)、インプラントは歯科医療における最先端の治療法といわれています。
かと言って、保険の入れ歯・差し歯は「使いものにならないか」と言われれば、決してそんなことはなく、日常生活では十分な機能を果たしてくれます。「必要最小限の機能」を備えていると言えるでしょう。

 

ただ、歯は機能だけでなく、審美性も重要な要素です。「見た目の美しさ」を優先される方には、自費治療は検討に値するでしょう。装着感や耐久性を重視する方、またアレルギーが気になる方も、自費治療をご検討いただきたいと思います。一方、見た目や耐久性にはさほどこだわらず、「生活上の不便が解消されればよい。壊れたらまた作り直す」とお考えの方は、保険治療で十分かもしれません。

 

いずれにしろ、まず「どんな歯にしたいか」「何を優先させるか」をお考えいただくのがベストです。許容できる費用も人それぞれです。どうしたらいいか迷われている方、疑問がおありになる方は、遠慮なくご相談ください。丁寧に詳しく説明いたします。

 

自費治療にかかる費用については、おおよその目安を別のページに掲示しました。参考にしてください。

 

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